世界平和実現構想+α

世界の平和を実現するための方法を考えます

第四章:人生における戦略

 

 

 

リスク管理

人生を破滅させる可能性のある賭けをしてはいけない。仮に一度それに成功したとしても、それを続ければやがてははずれを引くことになる。そのような賭けをする回数はできる限り0に近づけなくてはならない。そのためにはそのような賭けを回避する努力を事前に行っておくべきである。破滅の可能性がある賭けはそれ以外に選択肢がないときや、それをしない方がリスクが高い場合にやむを得ず行うものである。


私は十分にリスク管理が行われているのであれば、リスクの高い選択肢をとることにも問題はないと考える。しかしそれは無意味にリスクの高い選択肢を選択することを推奨しているわけではない。特に理由がなければ、得られるリターンが同程度の複数の選択肢がある場合にはよりリスクが低いものを選ぶようにした方がいいだろう。また、リスクを取らなければ大きなことができないと思い込むのも誤りである。小さなリスクの選択肢を組み合わせることによっても何かを成すことは可能である。情報収集と考察を行うことでより多くの選択肢を把握することもできる。


自身が大きな成果を求めていて、それを実現するためにはリスクを取るしかないのだとしても、そのリスクがあまりに大きすぎたり成功率が低すぎたりするのであればそもそも成果を上げるのを諦めることを考えたほうがいいだろう。自分自身の実力や自分を取り囲む状況からそもそも実現が実質的に不可能な目標というのが世の中には存在するのである。そのようなものを無理に実現しようとしても身を滅ぼすだけである。その場合は自身にできる範囲でより良い結果を生むように努めるしかない。無理なものは無理。


個人の人生における選択や企業や国家の運営上の選択において、重大なものほど失敗するものだと思っておいた方がいい。失敗した場合のことも想定し、必要な対策はしておくこと。

集団に関していえば中には無理なリスクをとって初めて行えるような行動をする者がいくらかの割合でいたほうが有利であるといえるのかもしれない。しかしやはり人々は致命的な失敗は犯したくないと考えるものであるので、何も手を打たないのであればリスクを取るものは生まれづらい状況は変わらないだろう。従ってもしある集団のリスクを取る者の割合を増やしたいのであれば、失敗をした場合にもその個人の存続が十分に可能となるような制度を整えたほうがいいだろう。そうすれば、そのような制度がなかった場合にはできなかったようなことをする者が増え、それは新たな発見をその集団にもたらすかもしれない。

大局を読む

未来の小さな動きのすべてを完全に読むことは人間の処理能力の限界から不可能である。長期的計画を立てる際は、全体の情勢を読むことを重視し、それが自身にとってより有利な形になるように自分の行動を決定するべきである。

しかし実のところ大局を読むことに力を割くのだとしても世界の未来を正確に予測することはほとんど不可能に近い。未来のあり方に影響を与える要素があまりにも多すぎるからである。したがって、不測の事態に対処するためにも、汎用性のある力や体力を十分に身に着けておいたほうがよいだろう。そのようにして自身の対応力を高めておけば未来予測を外した場合にそれが大きな問題に発展することを避けられる。ただし、蓄えた力に執着すると逆に身動きが取れなくなるので、それらの力はいずれ捨てるものだと思ったうえで蓄えたほうが良い。また、蓄える力は単一でないほうが好ましいが、種類が多ければ多いほど良いというものでもない。


情報収集

できる限り多くの情報を集めること。理想は得られる情報をすべて得ること。しかし実際にはそんなことしている時間はないので、与えられた時間の範囲でより高品質な情報をより多く集めるべきである。

 

他者との協力

思考法の章でも取り上げたことだが、他者との協力は重視しなければならない。現代社会はあらゆることが複雑化及び高度化している。一人ではどうにもならないことは非常に多い。その際は以下のことに気を付けるべきである。

・人に無用な規範を押し付けてはならない

・相手にも十分な利益を提供すること。相手も当然心ある人間であるので利益を奪ってくるばかりの人には積極的な協力は行わない

 

国や企業などが提供する何らかのサービスなどの活用も他者との協力と言える。

他者に教わる技術、他者に教える技術などを習得するのも検討する価値がある。質問についてもやり方を考えればより効果的に相手から情報を引き出すことができるだろう。


人生の目標

目標があることは生きる活力を持つことにつながる。年老いてからでも何らかの目標は持った方がいい。もし人生において何か嫌なことがあっても目標を持っていれば次に進むことができる。

より良い目標を見つけるためにはより多くの選択肢を検討したほうがいい。しかし現在持っている情報が不完全である以上、最善の目標を確実に見抜くことはあきらめるべきである。未来に新たな情報を得ることで目標が変わる可能性は受容しなくてはならない。目標はたいそうなものでなくてもいい。後から変えることもできる。

何もすることがないのなら世界の真理の探究でも行えばどうだろうか。才能のあるものを越えられないことは問題にならない。考えることや知ること自体が楽しみである。勉強が楽しくないと感じているのならそれは教育が誤っていたことが原因の勘違いに過ぎない。

 

何をするのか考える

何を考えようとするのかによって結果が全く変わるのと同じように、何をしようとするのかによっても全く違う結果が訪れる。特に長期的な計画においては、何をしようとするのかについてより多くの時間を割いて考えたほうがいい。

 


できると思ってやってみる

やりたいことがあるのであれば、それが何であれまずはできると思ってそれを実現する方法を考えるようにした方が良い。あることを実現したい場合、考察や情報収集によりそれを実現する方法に関する見識を増やして初めてそれが実現可能であるかどうかを正しく判断できるのである。

今の私は以前の私からでは全く想像もつかないほどの成長を成し遂げることに成功したと自覚している。そしてこの書籍を書き始める少し前にこれがいったいなぜできたのかということについて考察したのだが、それは単にどのような大きなことでもできると思ってその方法を考えてみたことが原因であったようだ。私は何も世界征服を目指したことが良かったのだと言いたいわけではない。私が真に成長し始めたのは世界の平和を目指してからである。読者も大きな成長をしたいのであればそれぞれが本気で世界をより良いものにする方法を考えてみてはどうだろうか。それにより必然的に世界全体を見渡す目を持つことができるようになり、さらには自ずと自身の行動が洗練されていくだろう。

 

失敗の容認

失敗しても委縮はしないこと。失敗自体は悪いことではない。失敗から学ばないことが悪いのである。失敗を次に活かすことができる人間にとって、失敗は実質的に学びである。視点を変えれば、失敗が少ないほど学びが少ないとも言える。ただし失敗のために失敗する必要はない。


時代に合わせる

世界には個人の力では変えられない時代の流れというものがある。
無理にその流れに逆らおうとせずその流れに合わせて行動することが大切である。

 


足るを知る

「足るを知るものは富む」というのは老子の言葉の一部である。既に持っているもので満足をすることを覚えて初めて豊かになれるのである。

欲の器が完全に満たされた状態を目指してはならない。それは満たせば満たすほど大きくなっていくので、いつまでたっても満たされきることはない。また、欲が不必要に大きくすることのないように努めなくてはならない。欲は大きくなればなるほどそれを満たすことが難しくなる。

精神的に満たされた状態は、欲を満たすことによってではなく欲を捨てることによって目指すべきである。欲を完全に捨てる必要はないが、過度なものは抑制するべきである。


精神的健康と生活習慣

私にも鬱になり毎日死にたいと考えていた時期がある。さらには強迫性障害が思考に乗り移り同じ思考を何度も何度も繰り返すようになったことが原因で私の思考が崩壊したこともある。しかし鬱も思考崩壊も散歩をするようになったことで解消した。運動は全ての精神病を解決するわけではないが、多くの精神病を解決することができる。精神的な健康と身体的な健康はつながっている。精神を健康にしたければ身体を健康にしなければならない。そのためにも生活習慣は整えたほうがいい。