世界平和実現構想+α

世界の平和を実現するための方法を考えます

核共有に関する小考察

これは安全保障及び核共有の非専門家である私が核共有について調査と考察を行う過程で得た情報及びアイデアや生じた疑念をまとめたメモである。なお私は現時点では核共有についてその実現可能性と効果について多くの疑念を持っているため賛成まではしていない。そもそも核共有が必要となるほど切迫した状態(他国による本土攻撃が現実的な可能性としてある状態)になる前に世界の平和が実現してしまうのが理想である。

・日米間核共有の利点

おそらく核共有を実現すれば、核使用に対する責任を日本がより多く負うことになり、有時にアメリカによって核使用が渋られる可能性が低くなり、核の傘の信頼性が増す。

・「核共有はNTPに反するので不可能。NATOとアメリカの間で見られる核共有についてはNTP成立以前から存在しているからこそ認められるのであり、その成立後に新たな国が核共有することは認められない」という論について

NTPの条約の中にNATOでの核共有のみ例外として認めるとする規定があるのならばともかく、そうでないのなら依然として同じ理屈によって日本とアメリカの核共有も正当化することができるかもしれない(NTPの条約がどうなっているかは私は未確認)。そうでなくとも抜け道を探してみる価値はあるだろう

・核共有の形態

核共有は自国領土内で使うためのものという主張を見かけたが、その形態は核共有の一種であり、新たな形態の核共有を構築することも考えられるのではないだろうか(相手国の領土内の軍事施設を攻撃することを想定した核共有)。もっともそれが道徳的に好ましいことかどうかについては別の問題である。

・核の先制使用に対する対処の必要性

相手国が核兵器を先制使用してきた場合に、その攻撃によって自国の共有された核による報復能力が破壊されるようであれば、核の抑止は機能しない。