この記事は書籍「世界の基礎」の一部です。
民主主義はその維持のために民衆が努力しなくてはならない制度であり、人々はそれを行うからこそ今の自身の自由や安全が今後も守られるのだということをよく理解しなくてはならない。私を含む大多数の人にとってはその努力は面倒に感じられることが多いかもしれない。しかし私はそれでも独裁者による圧政を恐れて生きるよりは、労力をかけてでも民主主義を維持する方が良いと考えている。時間を使いたくないからという理由で政治家への監視と統制を怠ってはならない。また、時には社会的な混乱により多くの人が民主主義への不信を持つこともあるかもしれない。しかし、民主主義の欠点は各個人の努力、相互理解、教育などによって補うべきであり、独裁制への移行によってそれを解決するべきではない。
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