世界平和実現構想+α

世界の平和を実現するための方法を考えます

前置き

この記事は書籍「世界の基礎」の一部です。

kanayamatetsuya.com世界では現在においても多くの争いが生まれ続けている。私はこれらの争いを解決するためにこの章において仏教の思想及び老荘思想を紹介することにした。多くの人がその内容を学べば社会には精神的な余裕が生まれ、結果的にそこにおける争いの減少にもつながるはずである。しかし、私の話を読むにあたってあらかじめ理解しておいてほしいことがある。それは、以降に述べられる内容を理解したのだとしても苦しみは残るということだ。仏教を習得すれば一切の苦しみから解放されるという解釈も世の中にはあるようだが、そのような効果はおそらくない。少なくとも私の語る内容を理解できたとしても、欲や執着が完全に消えることはないし、痛みや恐怖が一切なくなるようなこともない。だがこれから話す内容を理解することができれば、思考の暴走による苦しみを消すことができるようになる。何かつらいことがあったのだとしても、その苦しみを思考により無駄に増大させるようなことはなくなる。そして起こるかもわからないことに右往左往することがなくなり、過去の苦しみを引きずることもなくなるだろう。さらには怒りに飲まれて本人も望んでいないような過剰な対立を起こすこともなくなるか、そうでなくともその対立を起こす可能性を減少させることができるようになるはずである。

また、仏教における平穏を得ると、思考が減ることにより発想も減るのではないかと考えたり、人生の目標への熱意も消えて何もしなくなるのではないかと考える人もいるようだ。しかし少なくとも私が話す範囲についてはそれを学んでも発想力の低下や熱意の減少などは自らが選ばない限り起こらないのでそのような心配は必要ない。私の意識は明瞭であり、思考を減らす増やすは自分で選択することができる。常に瞑想状態になるようなことはない(そもそも私は瞑想などほとんどしたことがない)。私の目標やそれへの熱意にも変わりはない。ただそれへの執着で無駄に苦しむことがなくなっただけである。それがなくなる心配は無用である。

私の語るものを読んでも必ずしも私が伝えたいことを理解できるわけではない。真に重要なことは言葉から離れたところにあるので、言葉を読むだけではそれを理解することができない。答えは言葉を手がかりとして自力で見つける必要がある。以降の話はこれらの事実を理解の上で読み進めてもらいたい。

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